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さりげない持論

投稿日:2017年8月28日 更新日:

私がまだ心理学を学ぶ前、今の仕事をする以前の話です。

あるご夫婦に起こった出来事に対する、2人の行動パターンが私に衝撃を与えました。

おじいさんが、自宅の庭のコンクリートを塗り替えていました。毎日働いているのに、休みの日まで庭のお手入れに力を注ぐマイホームおじいちゃん。

恐らく、朝からコンクリートを練って、平坦になるように丁寧に塗り、ずっと腰をかがめてきっと体への負担もあったと思います。

私がお邪魔した時には、一連の作業を終え、コンクリートが乾くのを待つ段階でした。

「そこ、ぐるっとロープで囲んである所に気をつけてな」

と、私に注意しながら、既に満ち足りた顔を見せた・・・その瞬間!!!!!

キャッキャッと、賑やかなはしゃぎ声が聞こえ、振り向くと

ロープで囲まれた、まだ艶やかなコンクリートに、可愛らしい足跡がくっきり( ゚Д゚)

その足跡の正体は、ご夫婦のお孫さん。

入らないでと言われると、ますます入りたくなる、ロープで囲まれた子どもにとって不思議なエリア。

私は、無理もないと思う反面、今後の展開がとても気になりました。

『あ----!おいっ!! なんて事してくれるんだよっ!』

おじいちゃんは、例え可愛い孫がやった事とは言え、思わず怒り、落胆し、途方に暮れている様子が明らか。

それを知り、家の中からおばあちゃんが、既に笑いをこらえながら出てきて、更にコンクリートについた足跡を見て、大爆笑。

おじいちゃんは、そのおばあちゃんの言動にもイラっとし

『お前は、人の苦労も知らないからそうやって笑っていられるんだ』

おばあちゃんは、そのおじいちゃんの言動にも笑顔で

「いいじゃないの。こんなに可愛らしい足跡を、一生残す為に朝から苦労して準備したと思えば♪」

当のおじいちゃんは、不本意そうながらも、下がっていた口角がちょっと上がり、みるみる笑顔になり、しまいには吹き出していました。

おじいちゃんに共感していたはずの自分も、ロープに囲まれたコンクリートに残った小悪魔の足跡が一転、すっかり天使の足跡に見えちゃいました。

 

おばあちゃんは、セラピストでも、心理学者でもなく、ごく普通の主婦でした。

ご主人の怒りを鎮め、可愛い孫への素直な愛情を伝え、孫が叱られるかもしれなかったピンチを救った。何の計算もなく、さりげない持論を展開しただけ。

既に起こってしまった事は変えられない。

起こった出来事に対して、自分がどんな風に受け留めるかで、心の負担を鎮める事が可能です。

まさに、みんなが笑顔になれる自己表現。自然に身についているおばあちゃん、大好きでした。